コンブにはヨウ素が含まれていると言いながら実際に見たことはありませんでした。

そこで、実際に取り出してみようと実験をしてみました。

時間的にもそれほどかかりませんので、選択授業などでは十分可能な実験ではないかと思います。


【関連情報】

海藻の秘密

藤安食品工業株式会社


【実験の準備】

  • コンブ20g(市販の乾物をもちろんなまでも良いですがたぶんもっと大量にいることになります)
  • 1%デンプン水溶液
  • 硫酸
  • 5%過酸化水素水
  • ガスバーナー
  • 蒸発皿
  • ろうとなどのろ過装置一式
  • 枝付きフラスコなどの蒸留・冷却装置一式


【実験の手順〜灰化法】

1.細かく切ったコンプを蒸発皿に入れて,ガスバーナーの直火で灰になるまで焼き,灰を乳鉢ですりつぶす。

2.すりつぶした灰をビーカーに入れ水を約50ml加えて,2〜3分間煮沸します。

3.この液をろ過し、ろ液を少量試験管にとって、室温程度に冷却した後に、1%デンプン水溶液を加えます。

 なにも反応が起こりません。→(理由)これは、溶液中のョウ素が単体ではなく、ョウ化物イオン(I-)として存在しているからです。

4.3.のろ液に硫酸2mlと5%過酸化水素水2mlを加えます。

5.この液を、3と同じように少量試験管にとって、1%デンプン水溶液を加えると、ョウ素デンプン反応が起こり、
 液は青く染まりす。ョウ化物イオンが酸化されてョウ素(I)となったからです。

 化学式で書くと     2I2-+2H2SO4+H2O2→2HSO4-+2H2O+I2

6.5のろ液を、枝付きフラスコに入れて蒸留します。ョウ素は約40℃ぐらいで昇華しますから、沸騰に先立って
 フラスコ内が紫色のョウ素の気体で満たされます。
 ョウ素気体は、続いて発生する水蒸気に押し出されて冷却装置を経てビーカーに入ってきます。

 その過程で冷却されるのでョウ素は黒紫色の細かい結晶になります。


【実験の様子】

図をクリックすると大きくなります

砕いたコンブ(今回は乾燥したもの)をまずは空焼きします。

その灰を乳鉢でよくすりつぶします。

次にビーカーに移し水を加えます。

2.3分間煮沸します。

濾液を取り冷やします。

この時点でヨウ素デンプン反応は起こりません。

濾液に硫酸と過酸化水素水を加えます。

その液を加えると

今度はヨウ素デンプン反応がでます。

枝付きフラスコに移し蒸留します。

かなり低い温度の時から写真のようにフラスコ内はヨウ素ガスの色で・・・

これを冷やすと、ヨウ素の結晶が析出します。


【注意】 ★はじめに焼くときの煙と臭いは結構ひどい。 ★色もきれいな実験でインパクトはあるがヨウ素ガスは当然吸うべきではない。
【参考文献】
実験観察大辞典化学(C)東京書籍