ハリー彗星ともいう。もともと著名な彗星の一つで、出現を予期できる唯一の大彗星でもある。76年の周期で楕円軌道を公転、出現ごとに巨大な尾を引き、特に1910年には地球が尾の中を通過するほど接近し、社会的にも騒がれた。ハリーが周期彗星であることをつきとめ、次の出現時期を予言した。彼の死後の1758年12月再来が確認された。1986年3月の出現時には日本をはじめ世界各国が探査機を打ち上げ、ハリー彗星を観測した。その結果、核の大きさは8×8×16km程度、大気は主成分が水蒸気で、つぎに一酸化炭素、二酸化炭素があり、CNなども認められた。また、存在しないとされていた0.1μm以下の細かい塵が核付近で多く発見され、数mgに達する大きな塵も発見された。塵の化学組成は有機物や水に富んだ原始的隕石に似ているが、さらに炭素を多く含み、星間塵によく似ていると推定でき、原始太陽系の生成に有力な裏付けを与えるものと考えられている。次回出現は2061年。